「名前はまっだつけてくれないが、欲を言っても際限がないから生涯この教師の家で無名の猫で終わるつもりだ。」
こういうのは夏目漱石の「吾輩はねこである」のねこだ。第1章の最後。
ところが第2章の冒頭で
「吾輩は新年来多少有名になったので」と語っている。これは第1章が1回だけの短編として「ホトトギス」に掲載され、ひとつにはそれが大変好評だったこともあって、第2章の書き出しに使われたんだろう。
吾輩は猫であるが最後に溺れて死んでしまうのだが、最後の最後にそうなるので物悲しい物語という記憶が残っている。
だが内田百閒が甦らせた。
ところで今日は夏目漱石の誕生日なんだって!

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